2011年12月31日土曜日

今年もお世話になりました【数学担当】

2011年も今日が最終日。
今年一年、ブログにお付き合いいただきましてありがとうございました。
来年もまた、国語担当・数学担当それぞれ得意分野を生かし
皆様のお役にたてるお話をしていきたいと思います。
時には私たちの個性が見える日々の話など
コンセプトとは離れる話があるかもしれませんが
それもご愛敬、お付き合いください。

来年もみなさまにとって良い年でありますようお祈り申し上げます。
それでは、また、2012年に!

2011年12月28日水曜日

習い性となる【国語担当】

「ナラい、セイとなる」と読みます。
習慣はやがて生まれつきの性格のようになるという意味です。
同義語は「染み付く」「刷り込まれる」「インプット」等。
福沢諭吉が『学問のすすめ』でこの慣用句を
引用しているのは余りにも有名です。
『常に人を恐れ人に諂う者はしだいにこれに慣れ、その面の皮、
鉄のごとくなりて、恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、
人をさえ見ればただ腰を屈するのみ。いわゆる、
「習い、性となる」とはこのことにて、慣れたることは
容易に改め難きものなり。』とあります。
福沢諭吉の主張の是非については、さておき…
自分においては、どうであろうかと考えました。
何度も書いていますが、私は商家(小さな!)の生まれです。
田舎ですから、家庭(住宅)=店舗だったわけです。
食事は家族一緒で、会話がはずみ、食後はテレビを
見ながらの団らん…などというものとは無縁でした。
居間は店舗につながっていましたので、「お客様に見られる」
という意識が常に働き、団らんの習慣はありませんでした。
もちろん、食事も急いでとり、交代でレジに立つ。
居間でテレビを見るのは閉店後のみ。もちろん、ごろ寝も
なし!それは、確かに私の性質の一部を形成しているなと
感じます。今でも、私は(店番もないのに)食事も早いし、
(お客もいないのに)テレビを見ながら、ごろごろしません。
見る…か、寝る…かです。子どもがリビングでごろごろしていると
イラっときます。そして、主人の実家に行くと、
この「習い性」が災いします。
主人の実家はサラリーマンの家庭ですので、皆でのんびり食事をし、
やたらとくつろぎます。何か手伝おうとすると義母に制止
されます。「いいのよ。実家に来たときくらいのんびりして。」と。
これが、なんとも手持ち無沙汰で、居心地の悪い時間です。
この瞬間に、私はいつもこの慣用句を思い出すというわけです。

2011年12月24日土曜日

えっ?あの人が!?【数学担当】

ちっとも勉強ができるとは思えなかったのに
いつの間にか合格してる…
そんな人っていますよね。
私の方が成績が上だったのに、なんであの人だけ(涙)。
なんてこともあります。

生徒さんは模擬テストが終わると、成績表を見せてくれますが
大抵、がっかりした表情です。
志望校判定の評価が低いからです。

この2つは数字のマジックによって正しい判断が損なわれています。
<問題は、自分の志望する学校の対策にあったのもだったのか>
一般的に、模試は広い範囲から問題が出題されています。
今の段階ではすでに、過去問対策に入っていますから
志望する学校の傾向と対策にあった問題しか解いていません。
そんな中まったく範囲外の問題を解いたところで結果が出るはずがない。
見るべきところは、対策にあった問題で失点がないかどうか、ということです。
ここでちゃんと点数が取れていれば大丈夫。
今やっていることは間違いないです。

勉強ができないと思われていたあの子も
実は志望校に寄り添った勉強を繰り返していたのでしょう。
最初に解いたときにヒドイ点数だったのに
だんだん合格点に近い点数が取れるようになってくる。
それがあなたの合格判定基準です。
「えっ、あの人が…」といわれるように。
いえいえ、「もちろんあの人ならね!」
と言われるように力をつくしていこうね。

2011年12月21日水曜日

「冬至」【国語担当】

一年中で最も昼の長さが短く、
夜の長さが長くなる日を「冬至」と言います。
(ちなみにその逆…昼が最も長いのは「夏至」です)
昔は、「冬至」は「死に一番近い日」と言われ、
その厄を払うために、体を鍛え(温め)、
無病息災を祈っていました。
この慣習の流れが、「ゆず湯」に入り、
「かぼちゃ」を食べるというものです。
「ゆず」にはいろいろな意味があるようで…
①その香りに邪を払う霊力がある
②「ゆず湯」は血行促進効果が高く、
 ひび・あかぎれを治し、風邪の予防にもなる
③「融通(ゆうずう)が利きますように」
 という願いが込められている
もちろん「冬至」と「湯治」
(湯につかって病を治す)をかけています!
「かぼちゃ」は、カロチンを多く含み、
風邪の予防に効果があります。
冬の野菜といえば「かぼちゃ」しかなかった時代に
始められた風習です。
「かぼちゃ」は漢字で書くと「南瓜(なんきん)」。
冬至には「ん」のつくものを食べると
「運」が呼び込めると言われていることも理由のひとつです。
(ちなみに土用の丑の日は「う」のつくものを食べ、
夏を乗り切る…)
かぼちゃの色が黄色で、
「金運」を祈るという意味合いもありました。
また、かぼちゃと小豆を煮たものを「冬至かぼちゃ」と呼び、
食する地方も多いようです。
小豆の赤色が呪術的に「祭り」を意味し、祭祀の場において
用いられてきたからのようです。
私は、商家の生まれですので、
こういう風習は祖父母が欠かさず行っていました。
冬至には、大きな鍋にかぼちゃと小豆が炊いてあり、
風呂にはゆず
(これは店の売れ残り。
やたらとたくさん浮いている年があったりして、
それはそれで複雑な心境でしたが…)。
その由来や意味合いは、なんとなく聞かされていましたが、
とにかく祖母の煮る「冬至かぼちゃ」が大好きでした
…当時(冬至とかけています!)の私は。

2011年12月17日土曜日

お弁当物語【数学担当】

先週、長男の高校生活最後のお弁当作りが終了しました。
中学から6年間ほぼ毎日作ってきたことを考えると
我ながらよくやったな、と思います。
朝練のある日は、朝4時半に起きて作っていたし
「冷凍食品はいれないで」と言われ困惑したり
炊飯器のタイマーを入れ忘れ、釜の蓋をあけて目が点になったり。

親子喧嘩をして息子にムカムカしながら作った日もありました。
中学生の頃は、反抗期で
何かにつけくってかかっていた日々。
あまりにも腹が立ち、何度お弁当を作るのをやめようと思ったことか。
それでもある日、キッチンに手紙が置いてあって
……
昨日も文句を言ってごめんなさい。
本当は自分が悪いのは分かっているけど
お母さんにあたっちゃうんだ。
それなのに毎日お弁当を作ってくれているから、
今日はお弁当を食べながら涙がでた。
自分は何してるんだろうと思った。
お母さんごめん。ありがとう。
……
なんていうときもありました。
お弁当持ちの最終日、特に何も言わずに持たせたのだけれど
帰ってきたら「今日弁当最後の日だったね」と息子。
別にありがとうでも、何でもなかったけれど、本人も意識していたのだな
というのが、ちょっとうれしかったです。

やっとこれで解放!と思ったけど
まだあと3年、次男のお弁当作りがあった。
あ~あ。

2011年12月14日水曜日

「絆」【国語担当】

毎年、1212日「漢字の日」に、その年をイメージする漢字を
公募し、最も応募数の多かった漢字一字を、その年の世相を
反映する漢字として、京都の清水寺で発表する恒例行事が
あります。今年の漢字は「絆」でした。
なるほど…という感じ(漢字とかけています!)でしょうか?!
東日本大震災・台風による豪雨・タイ洪水などの自然災害により
家族や友との絆を改めて感じたり、なでしこJAPANの優勝に
感動と勇気与えられ、多くの日本人が絆の大切さを実感した
一年であった為…というのが、選出理由です。
「震」を思い浮かべた人も多かったのでは?
しかし「震」は、1995年「阪神淡路大震災」の年に、
選ばれています。その年は、あの有名な地下鉄サリン事件も
起きています。日本中を震撼させた…というわけですね。
さて、あなたの今年の漢字は何ですか?
私は…「忍」でしょうか…いろいろと耐え忍ぶことが
多かったので(汗)。来年は「希」といきたいところですが、
年回りが悪く、六星占術的に言う「大殺界」に突入。
ですから、静かに時が過ぎるのをじっと待つ…「滞」とか
留」とか「石」とか「静」とか…そんな感じ(漢字!)。

2011年12月7日水曜日

課題作文について その③【国語担当】

近年の公立高校/入試問題の傾向として、200字程度の課題作文を
課す学校が多いようです。条件が付けられていて、
前段で要旨をまとめさせ、後段でそれに関する個人的な意見と
その根拠を書かせるというようなパターンです。
200字というのは、実は微妙な長さで、
要旨を3割・意見と根拠に7割…簡潔に上手に
まとめあげなければならない長さなのです。
こういう問題が出ると、まずは要旨をまとめるのに
時間がかかります。その上、要旨が理解できないと
意見や根拠が書けず、何度も本文を読み、理解しようとして
時間がなくなる…という最悪の状況に陥りがちです。
正答例には、それはそれは素晴らしい参照文が載っていて
それはそれで、かなり落ち込みます。
ポイントは、まず、前段では要旨を「~とは」という書き出しで
簡潔にまとめること(ここは、文章の文言を利用すべし!)。
後段は、ここから後段に入ったとわかるように、
「この意見に対し、私は~」というように、内容変わりました!と
ひと目でわかるような書き出しにすべし。「賛成」か「反対」と
書きたいのでしょうが、どちらかに決める必要はないのです。
あきらかに「賛否」の意見/根拠を持っているのなら、それも良し。
そうでなければ、「わからない」でも良い。ただし、わからないと
述べる根拠をきちんと書くことです。
ところで、毎週「投稿文」を連載しているわけですが、最近は
何を題材にすればいいのか、悩むことが多く…皆さんに
何か質問でも頂戴できれば…と思っています。内容は
かなりソフトなものでもOKです。
《投稿者のつぶやき》最近「やりすぎ」だと思う人…
レディーガガと家政婦のミタさん!

2011年12月3日土曜日

どっちにしようかな【数学担当】

大学生の就職活動解禁ニュースがTVや新聞をにぎわせています。
数十年前の自分の就活を振り返ってみると、
ずいぶんといいかげんだったな、と思います。
当時は男女雇用機会均等法が施行されて間もない頃でしたので
女性が活躍できる場をと考え、外資系企業を希望していました。
ある日、就職担当の先生から「〇〇会社、求人来てるけどいく?」と電話をもらい
二つ返事でその会社に就職を決めました。
外資系でもないし、そこで働く自分をイメージできなかったけど
「まあ、聞いたことある会社だし、親孝行になるかな」
などという安易な判断でした。
就職先ではそこそこ仕事も楽しかったし、
いろいろ勉強させてもらったことを感謝しています。
同期入社で入った仲間の一人と結婚し、今となっては
あのときの選択は間違いじゃなかったな、と思っています。

大学生の時に教員免許を取っているので
高校の教員になるという道もありましたが、
子供なんてキライ、と思っていたからその選択肢はありませんでした。
でも10年ほど前に、あるきっかけで学校の補助教員の仕事をすることになり
そこで出会った子供たちに、教えることの楽しさを教えられ
今ではこうして私塾をすることになりました。
私の中ではとても自分らしい、自分に合っている仕事だと思っています。

受験生の皆さんは、志望校を選ぶという岐路に立たされているでしょう。
学校見学に行ったりして、自分に合っているところを探しているでしょう。
自分が選んだ結果が正しかったのか不安に思うこともあるでしょう。
けれども、それが正しかったかどうかなんて
私のようにずっとあとになってから分ることもあります。
選んだ道の中でどう生きていくか、そちらの方が大事なことです。
自分で決めた判断をいつまでも不安に思わず、とにかく前に進んでいこう!
どんな選択でもきっとよかったと思える自分がそこにはいるはずだよ!

2011年11月30日水曜日

「課題作文について その②」【国語担当】

課題作文に限らず、小論文に関しても、
自分の考えだけだと、そう長い文章は書けないのでは?!

例えば、前回の「高校で何をしたいのか?」
「部活を頑張りたい。」…終わりでしょ?!
中学校では、こうだったから、高校では、こう頑張りたい。
エピソードを入れるのが上テク。心の動きを入れること。
そのエピソードにより、どのように変化したのか。
もちろん、前向きに!
また、先生の言葉などで、心に残ったものがあれば、
それを利用するのも◎。
今年は、「国難」とも言われる東日本大震災がありました。
震災により、何を考え、どんな意識の変化があったのか?
これは、ちょっと聞いてみたい質問です。
もしかしたら、今年はこの課題もあるかも?と思って、
簡単な構想くらいは練っておいた方がよいでしょう。
もちろん、エピソードは必須。心が動かされるような
出来事って、そんなにたくさんないと思うのです。
だから、どんな課題にでもアレンジできるよう準備して
おくと良いでしょう。先生、両親、友人知人の言葉や
エピソードでも◎。
読んで感動した本の中のフレーズでも◎。
中学生なら、小説でもOK。表現が参考になるので、
気に留めながら読んでみましょう。高校生は何かの
論説を読んでおくと良いでしょう。
誰かの考えを借りるのも一手です

2011年11月27日日曜日

ちょっと嬉しかったこと【数学担当】

日々生徒さんに接していると
顔を見ただけでその日の気分がわかります。
うれしそうだったり、ちょっと落ち込んでいたり…
できるだけ授業の前には声掛けをして
うれしいことは共有させてもらって一緒に喜び
気持ちに重しがあるときは、少しでも軽くしてあげたいと考えます。

先日は小学生から
「今度の土曜日授業参観なんだけど、先生来れる?」
って誘われました。
すっごくすっごく嬉しかった!
だって、お母さんじゃないのに来てほしいって言ってくれたから。
最近頑張っている生徒さんです。
私にその姿を見てもらいたかったのかな。

今週末にはクリスマスツリーを出します。
生徒さんが「先生の家はクリスマスツリー出すの?」
って聞いていたからです。
「出すよ~、大きいよ~、楽しみにしててね。」

2011年11月23日水曜日

課題作文について」【国語担当】

日本の文化についての考察は、まだまだあるのですが…
この時期、みなさんが一番気になる話題。
ズバリ!…入試の課題作文って、どんな題目が出るの?
…について。
まず「課題作文」と「小論文」の違いについて。
課題作文は、「課題」(出されている問題)について文章を作ること。
小論文は、「課題」について、筋道を立てて考えを述べること。
ポイントは、「作文」は読む人の心に訴えるように、
自分の気持ちや体験を素直に述べること。
「小論文」は読む人を説得するために、考察した意見を
論理的に述べること…です。
つまり「小論文」は、読む人の頭に訴えるということです。
ですから、「課題作文」と「小論文」ではテーマがかなり
異なります。
高校入試であれば、自己推薦以外は、ほぼ「課題作文」だと
考えてよいでしょう。

出題者の立場に立って、考えてみて下さい。
「どうしてこの学校に入学したいのか?」これが一番知りたいはず。
で、「この学校で何をしたいのか?」→中学時代
何をしてきて、高校で何をどうしたいのか。
驚くような事を期待している訳ではありません。
中学生らしい文章で、丁寧な字で、誤字脱字なく、
正しい原稿用紙の使い方ができていれば基本はOK。
与えられた字数の9割は、書いて欲しい。
中学生くらいだと、自己アピールが苦手で、カッコ悪いとさえ
感じる嫌いがありますが、入試ではおおいに自己アピールして
下さい。夢や希望をたくさん持って入学し、実現に向けて
頑張りたい…この学校で!!という印象を与えるような内容が
ベストでしょう。採点者の心に訴えるような文章を書く
そう心掛けるだけで、内容がぐんと良くなるはずです。

2011年11月19日土曜日

合否に関する都市伝説【数学担当】

入試が現実的になり、合格に一歩でも近づきたい
という気持ちが強くなってきます。
神社にお参りに行ったり、お守り下げたり、は良しとして
靴は右足からとか、かつ丼食べるとか…
だんだん、わけのわからないことまでこだわるようになってきていませんか?

こういったことは、まあ…ある意味精神安定にも役立っているので
一概に否定できないものですが、まことしやかに語られている情報
それの真偽には気をつけなくてはいけません。

<兄弟がいる学校は合格しやすい!?>
学校によってはアリです。
公言していないところもあるので、一度聞いてみるといいでしょう。
事前に受験番号を学校に提示させておいて、考慮対象にあげておく
ということをするところもあります。

<学校見学をしておくと合格しやすい!?>
これはナシです。
当日、あるいは翌日には合否を出さなくてはいけない状況の中
学校見学をしたかどうか、チェックをするなんて…無理です。
同姓同名がいたらどうします?
「でも、直接先生とお話をして、いい感触を得たのだけれど…」
それでも、ナシです。先生個人の判断で合否は決められません。
実際、長男が中学受験の時、彼自身が
メールで英語の先生と個人的にやり取りをしていましたが、不合格でした。
英文でネイティブの先生とメールできるくらい語学力があるとアピールしたのに?
はい、不合格です。
当日のテストの出来不出来が判断材料です。

困った時の神頼み。でも自分で頑張るしかないのよ。
みんな、かつ丼食べて安心せずに、勉強はしっかりやろうね!

2011年11月16日水曜日

「日本人の感受性 その③」【国語担当】

四季の移ろいを味わって(舌で)感じる…についての考察。

四季を持つ日本では、季節ごとの気候の変化が農作物に大きく
影響を与え、四季折々の作物が食卓を彩ってきました。
これらは、「旬」のものと言われ…他の時期よりも新鮮で
美味しく食べられる時期として、喜ばれています。

また、「初物を食べると75日寿命が延びる」などと珍重され、
「まずはご先祖様から」と仏壇に供えられたりもしています。
・目に青葉 山ほととぎす 初鰹  …という俳句があります。
「青葉」「ほととぎす」「鰹」ともに夏の季語です。
季語は、時期的には「旬」とほぼ同じです。が、行事や風習に
由来する食物(ひな祭り→ひなあられ→春)も季語には
多くみられるのが特徴です。

「旬」には、医学的な根拠もあり、冬が「旬」の根菜には、
体を温めてくれる効果。春の野草には、そのほろ苦さが
冬の冷えた体に刺激を与え、夏の果物や野菜は水分補給や
体を冷やす効果、秋のきのこや魚は冬に備えての脂肪貯蓄・
病気予防の効果があるそうです。

しかし、1970年代以降、地球温暖化、冷凍技術の発達、ハウス栽培、
輸送手段の高速化などにより、食材が一年中市場に溢れ、
「旬」の時期がわかりづらくなってきています。
1960年代の私の幼少期は、「旬」で溢れていました。
春の食卓は山菜づくし、夏休みにはラジオ体操の後、裏の
畑に胡瓜や茄子・とうもろこしを採りに行かされ(田舎は
基本、自給自足!)、秋になると、隣のおじさんからいちじくや
柿をもらい、祖母がイチジクを煮たり、柿は干柿にしたりして
おやつに出してくれました。冬になると、こたつでひたすら
みかん!!「手が黄色くなる」くらい食べました。

苦い思い出もあります。私は、7月生まれなのですが、
小学校4年生の時、初めての誕生会。
都会でしたら、ケーキやオードブル…が定番でしょうが、
祖母はまさに「旬」のものを用意していました。
「どじょう鍋」(田舎では最高の贅沢品でした)。
テーブルに運ばれた途端シーンとなり、友達の小さな悲鳴。
場が完全に「引いて」いるのが、一瞬でわかりました。
「蛇じゃないよ!」というのが精一杯(逆効果?)で、会は
お開きになりました…。私はそれ以来、「どじょう」が苦手です。
もしかしたら、友達も苦手になってしまったかも知れません。
野田総理、ごめんなさい(単なる「どじょう」つながりです!)。

2011年11月12日土曜日

一年で一番忙しい時期【数学担当】

生徒さんの志望校が追加されたため、過去問題集を買いに書店へ行きました。
2店回りましたがどちらも売り切れ。
Amazonでネットショッピングしました。
先日は、別な学校が同様に売り切れで、しかも
こちらはネット販売も完売になっていたため、古書で購入しました。

時間的な余裕を持って志望校を決めてあればいいのですが
やはりそうもいかず、ギリギリになってから
「やっぱりここに行きたい」「ここもチャレンジしてみようかな」と
変動することは例年あることです。
生徒さんの志望校に合わせて、過去問検討しています。
一校あたり最低5年分、前期・後期があれば10年分
全ての問題をチェックします。
実際に自分で解いてみると、その学校が求めているものが
見えてきます。
出題傾向のデータが問題集の巻頭に出ていますが、
それだけではわからない、もっと深い部分の傾向というのでしょうか…
そのあたりは、時間をかけないとわからないです。

生徒さんが過去問をスタートさせるまえに5年分を解いておく。
しかも、生徒さん各々の志望校が違ってくるので
延べ数にすると相当な数です。
昨年は確か延べ45年分だったと思います。
今年は少し減りそうですが(昨年の貯金があるので…)
それでも40年分くらいにはなりそうです。

年末はクリスマスパーティーや忘年会など
楽しい行事も沢山あるのですが、その前にお仕事を
完了させておかなくてはいけません。

遊びとお仕事と、この時期が私にとって
一番忙しい時期なんです。

2011年11月9日水曜日

「日本人の感受性 その②」【国語担当】

四季の移ろいを「聞いて」感じる…についての考察。
・秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる
これは、万葉集の収められている藤原敏行の歌ですが、
ここに、この考察のすべてが凝縮されているような気がします。
ふと耳に入った音(聞こえた)に四季の移ろいを
感じることはありませんか?
例えば、蝉の声で「夏だなぁ~」
夕方、虫の音で「まだ暑いけど秋なんだ…」とか。
歳時記から音に関する季語を抜粋してみると、
春…蛙・うぐいす・ひばり・すずめ
夏…ほととぎす・・蝉・蠅・蚊・水鶏・夕立・雷・祭り(太鼓)
秋…ひぐらし・虫の声(音)・こほろぎ・松虫・きりぎりす・台風
冬…ふくろう・木枯らし・吹雪・咳・くしゃみ・除夜の鐘
鳥や虫の声だけではなく、天文・行事・生活音なども季語に
見られるのは興味深いですよね。
音としての季語を詠み込んだ代表的な俳句に
・古池や蛙とびこむ水の音
・閑かさや岩にしみいる蝉の声
・咳をしてもひとり      …などがあります。
また、生まれ育った環境や思い出により、「私的な季語」
とも言いましょうか…思い出される季節があるでしょう。
私は…くどいようですが、福島のド田舎で育ったので、
虫の音三昧は、いうまでもなく!
冬になると、焼き芋屋さんの「ピ~」という煙突の音。
それから逆に、雪の降り積もる夜は
とても静かで(すべての音が雪に吸い込まれるのでしょうか?)
明け方、車のチェーン音・除雪車が通る音。
夏はカランコロンと響く下駄の音。温泉街でしたので、
夏の夕方は旅館の客が、そぞろ歩く(酒を求めて?!)。
また、ちょっとした効果音にも、行事から季節を連想しますね。
この時期、鈴の音を耳にするとクリスマスって感じですし
琴の音を聞くと、お正月って感じでしょ!
音楽(歌)からも思い出とともにその季節が思い出されたり
しますね。厳密には、耳で感じる…だけではなく、同時に
目で見て、肌で感じ、鼻で感じ、舌で味わい…
脳裏に焼きついていくのかもしれませんね。

2011年11月6日日曜日

過去問結果の受けとめ方【数学担当】

11月に入り、受験生は週末になると過去問を解いているのでしょうね。
そして、自己採点した結果に一喜一憂…
いや、むしろ一憂一憂してるかもしれません。
この時期トライした過去問の結果をどう受け止めるか、それが大切です。

まず、点数にはあまりこだわらない方がいいでしょう。
おそらく30点台、苦手な教科に至っては10点台ということもあるかもしれません。
合格者最低点と見比べて、「あ~、不合格だ~」なんて
がっかりするのは早すぎます。
そんな点数だって合格している先輩沢山います。
もし、もうすでに合格最低点を上回っていたとしたら
それは、その学校は安全校です。
もうその学校の過去問挑戦は不要でしょう。
さらにワンランク上の学校を第一志望に変えてください。

点数に伸びが見られなかった場合、どこに原因があるかを見極めることが
その学校に合格するための道が開かれています。

前半の問題がほぼ得点できているものの、後半の問題で正答が得られず
点数に伸び悩みがある場合。
これは大いに見込みがあります。
入試は学校の特徴が如実にでています。
その特徴に自分がまだ合せられていないということなのです。
見直しをろくすっぽしないまま、
ノルマ的に次の過去問に挑戦するのはやめてください。
敵を知らずして戦うなかれ。
ミス問は解説を読んで理解するまで何度も解き直しをする。
ミスした単元(空間図形とか二次関数とか)の問題を日々積極的に解く。
そうした後で次の年度にチャレンジすれば、きっと点数は伸びてきます。

全体的にポロポロミスをしていて、特徴がつかめない形での点数低迷。
これはやや、やっかいです。
初回のチャレンジは、緊張しているということもあるでしょうが
数回チャレンジしても前半の問題を落としているということは
まだ基礎がぐらついているということ。
前回の「タイプ別攻略法の①短時間スイッチタイプ」の勉強に力をいれましょう。
後半の問題は、同じ傾向の単元をミスしていませんか。
その単元があなたの弱点です。
普段の勉強の時、意識してその単元の問題を解くようにしてみてください。

最後に残しておいた直近の過去問。
そこで合格最低点より20点ほど(全教科合計)上回れるようになっていたら
大丈夫!合格キップはもう手にしています!
そうなるまでに最低3回、過去問は解き直しをしておくことが大切です。

2011年11月2日水曜日

「日本人固有の感受性 その①」【国語担当】

四季の移ろいを「見て」感じる…についての、考察。

代表的な作品に清少納言の「枕草子・第一節」があります。
「枕草子」は随筆ですから、筆者が心に浮かんだことを自由に
書き綴ったものです。
四季の移ろいを「目」で感じる時、
清少納言は、「春は朝方・夏は夜・秋は夕暮れ・冬は早朝がいい」と
書いていますが、考えるに、私も同感です。

孟浩然が「春眠暁を覚えず…」と書いたように
春の朝は、ほのかに暖かく、目に映る色も淡色系のピンク(桜)
黄(山吹)・黄緑・空は水色。
夏は、そう…夜がいい。昼間は真っ青な青空に 真っ白な入道雲。
対照的に夜は真っ暗で、花火が夜空を彩る。
秋は…やはり夕暮れ。空気が澄んでいて、夕日が映える。
遠くまで見渡せて、山の稜線が美しい。
冬は早朝というのも、一興。
私は、雪国育ちですので
雪が降り積もった朝、障子をあけると
(窓は凍っていて開きません!)一面銀世界。とても美しい。

清少納言の「審美眼」には、感心しました。
そして、清少納言が「わろし」と例えている
…火桶の火も白き灰がちになりて
(火鉢の火が白い灰ばかりになって)…
ですが、私にとっては、道路の雪が融けて、
灰色になった状態。
車が通らない道では、犬の排泄物で変色している状態でしょうか。

さて、枕草子の一節を地元・福島弁で紹介致します。
「夏は夕暮れだべ!
お月さまが出でであがるいころは、言うまでもねぇげんちょない。
暗ぐなってもいいばい!
蛍がいっぺ飛んでんのはいいない。だげんちょも、
一匹・二匹ちっとばっか光ってんのもいいべしたよぉ~」

そして「わろし」…あんまり良(い)ぐねぇな~↓
…という感じでしょうか。
※福島は無音程地帯です。注意して読みましょう…。