2011年11月2日水曜日

「日本人固有の感受性 その①」【国語担当】

四季の移ろいを「見て」感じる…についての、考察。

代表的な作品に清少納言の「枕草子・第一節」があります。
「枕草子」は随筆ですから、筆者が心に浮かんだことを自由に
書き綴ったものです。
四季の移ろいを「目」で感じる時、
清少納言は、「春は朝方・夏は夜・秋は夕暮れ・冬は早朝がいい」と
書いていますが、考えるに、私も同感です。

孟浩然が「春眠暁を覚えず…」と書いたように
春の朝は、ほのかに暖かく、目に映る色も淡色系のピンク(桜)
黄(山吹)・黄緑・空は水色。
夏は、そう…夜がいい。昼間は真っ青な青空に 真っ白な入道雲。
対照的に夜は真っ暗で、花火が夜空を彩る。
秋は…やはり夕暮れ。空気が澄んでいて、夕日が映える。
遠くまで見渡せて、山の稜線が美しい。
冬は早朝というのも、一興。
私は、雪国育ちですので
雪が降り積もった朝、障子をあけると
(窓は凍っていて開きません!)一面銀世界。とても美しい。

清少納言の「審美眼」には、感心しました。
そして、清少納言が「わろし」と例えている
…火桶の火も白き灰がちになりて
(火鉢の火が白い灰ばかりになって)…
ですが、私にとっては、道路の雪が融けて、
灰色になった状態。
車が通らない道では、犬の排泄物で変色している状態でしょうか。

さて、枕草子の一節を地元・福島弁で紹介致します。
「夏は夕暮れだべ!
お月さまが出でであがるいころは、言うまでもねぇげんちょない。
暗ぐなってもいいばい!
蛍がいっぺ飛んでんのはいいない。だげんちょも、
一匹・二匹ちっとばっか光ってんのもいいべしたよぉ~」

そして「わろし」…あんまり良(い)ぐねぇな~↓
…という感じでしょうか。
※福島は無音程地帯です。注意して読みましょう…。

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