2016年6月25日土曜日

父の日に電話

前回父の日に電話をしたのは、何年前だろうか。
無口な父は電話でも言葉数が少なく、話が盛り上がらない。
ついつい電話をすることもおっくうになり、ほとんど連絡することがない状態にある。
先日義母が交通事故にあい、人の生き死にとは不意に訪れるものなのだと実感した。
もちろん義母はすっかり元気になり、普通の生活を送っているが
あの電話を受けたときは、本当に最悪の事態を考えた。
そんなことも頭にあったので、今年の父の日には電話をしようと思っていた。
実際のところ、日曜日は仕事先の研修で一日中拘束され
ヘロヘロになって帰ってきたため、電話のことはすっかり失念していた。
月曜日になり、あっと思ったのも時すでに遅し。
もう今年はいいかな~、と思い始めてもいた。
でもでも…、あの時に話をしていたらよかったなんて後悔することだって起きないとも限らない。
忘れていた自分を暴露するようでばつの悪い状態だったが
とりあえず連絡してみた。
父は相変わらずの言葉数で「元気か?」とか「こちらは元気だ」とか
「朝晩はまだまだ肌寒い」とか、いつものあたりまえの返事しかない。
本当に変わらず元気にしているのか。
困ったことはないのか。
なにより、私が電話したことを喜んでいるのか。
なーんにも、わからない。
でも、わからなくてもいいや。
父の日に一日遅れで電話したことを、私は父との思い出の一つとして記憶の箱に入れたから。



2016年6月17日金曜日

本を読むこと

最近うちの息子は電車の中で本を読んでいるらしい。
見かけた友人が教えてくれた。
そんな話題を出すくらい、最近読書をしている人を見ることは珍しい。
ほとんどの人が、特に若者たちはスマホを見ている。
私自身も電車に乗ると、ちょっとツイッター、ちょっとフェイスブックとチェックしている。
必要に迫られて電車の時間を確認したり、目的地の地図を見ていたりすることも多々ある。

週末に息子の演劇サークルの公演を見に行った。
複数回演じるうちの最後の回だったため、良席を確保するため開場時間に
合わせて出かけた。
開演まではまだ30分。私はいつものように、スマホをチェック。
隣をみると男子学生がおもむろにカバンから本を取り出し読み始めた。
なんとなんと…。
周りを見回してみると、あちらでもこちらでも本を読んでる。
もちろんスマホ組もいるにはいるが、普段の電車の中の読書率と比べたら
桁違いに多くの人たちが本を読んでいるのだ。
なんだか自分が少し恥ずかしくなって、私もカバンの中から本を取り出し
読み始めた。あっという間に本の世界に入り込み、
開演までの30分を楽しい時間として過ごすことができた。
それにしても、演劇に興味のある人たちって
本もたくさん読んでるのかしら。
若者もまだまだ捨てたもんじゃないな。おばさんも少し反省しました。

2016年6月6日月曜日

今どきの飲み会

時間講師として勤めている職場での飲み会があった。
普段は授業が遅くまであることや、時間割の担当が曜日によって違うことなどから
こんなことはめったにない。
私についていえば、入社して初めての会である。

参加して浮かんだ疑問。
「今どきの飲み会ってコミュニケーションを深めるためのものではないのですか?」
座席は仲良し仲間と隣り合わせ。
好きなものをどんどん頼んで、ワシワシ飲み食いしてる。
目的が完全に「ご飯食べ」である。
こんな時だからこそ、普段話がなかなかできない上司や同僚と
親交を深めるいいチャンスだと思うんだけど。
お酒を注いで回れとは言わないよ。でもさー、ずっと同じところに座って
ただ飲み食いしていてもさー、つまんないじゃん。

私は職場に仲良しの友達もいないし、鶏肉嫌いだし(焼き鳥屋でした)つまんないから
上司とかベテラン社員のテーブルに途中から移動。
いやー、おじさんたちのお話は面白かったよ。
普段見られない一面も見れて。
最初の席にもどってきたら若い同僚が
「おじさんと話しておもしろいですか。何話すんですか。」って聞いてきた。
いや、おもしろいから話してみなよ。自分の引き出し増えるよ。
って思ったけど、説教ババアになりそうなので、曖昧な笑顔で「だよねー。」
って答えておいた。
若者よ、年長者からいろいろ教えてもらいなさい。