2011年11月30日水曜日

「課題作文について その②」【国語担当】

課題作文に限らず、小論文に関しても、
自分の考えだけだと、そう長い文章は書けないのでは?!

例えば、前回の「高校で何をしたいのか?」
「部活を頑張りたい。」…終わりでしょ?!
中学校では、こうだったから、高校では、こう頑張りたい。
エピソードを入れるのが上テク。心の動きを入れること。
そのエピソードにより、どのように変化したのか。
もちろん、前向きに!
また、先生の言葉などで、心に残ったものがあれば、
それを利用するのも◎。
今年は、「国難」とも言われる東日本大震災がありました。
震災により、何を考え、どんな意識の変化があったのか?
これは、ちょっと聞いてみたい質問です。
もしかしたら、今年はこの課題もあるかも?と思って、
簡単な構想くらいは練っておいた方がよいでしょう。
もちろん、エピソードは必須。心が動かされるような
出来事って、そんなにたくさんないと思うのです。
だから、どんな課題にでもアレンジできるよう準備して
おくと良いでしょう。先生、両親、友人知人の言葉や
エピソードでも◎。
読んで感動した本の中のフレーズでも◎。
中学生なら、小説でもOK。表現が参考になるので、
気に留めながら読んでみましょう。高校生は何かの
論説を読んでおくと良いでしょう。
誰かの考えを借りるのも一手です

2011年11月27日日曜日

ちょっと嬉しかったこと【数学担当】

日々生徒さんに接していると
顔を見ただけでその日の気分がわかります。
うれしそうだったり、ちょっと落ち込んでいたり…
できるだけ授業の前には声掛けをして
うれしいことは共有させてもらって一緒に喜び
気持ちに重しがあるときは、少しでも軽くしてあげたいと考えます。

先日は小学生から
「今度の土曜日授業参観なんだけど、先生来れる?」
って誘われました。
すっごくすっごく嬉しかった!
だって、お母さんじゃないのに来てほしいって言ってくれたから。
最近頑張っている生徒さんです。
私にその姿を見てもらいたかったのかな。

今週末にはクリスマスツリーを出します。
生徒さんが「先生の家はクリスマスツリー出すの?」
って聞いていたからです。
「出すよ~、大きいよ~、楽しみにしててね。」

2011年11月23日水曜日

課題作文について」【国語担当】

日本の文化についての考察は、まだまだあるのですが…
この時期、みなさんが一番気になる話題。
ズバリ!…入試の課題作文って、どんな題目が出るの?
…について。
まず「課題作文」と「小論文」の違いについて。
課題作文は、「課題」(出されている問題)について文章を作ること。
小論文は、「課題」について、筋道を立てて考えを述べること。
ポイントは、「作文」は読む人の心に訴えるように、
自分の気持ちや体験を素直に述べること。
「小論文」は読む人を説得するために、考察した意見を
論理的に述べること…です。
つまり「小論文」は、読む人の頭に訴えるということです。
ですから、「課題作文」と「小論文」ではテーマがかなり
異なります。
高校入試であれば、自己推薦以外は、ほぼ「課題作文」だと
考えてよいでしょう。

出題者の立場に立って、考えてみて下さい。
「どうしてこの学校に入学したいのか?」これが一番知りたいはず。
で、「この学校で何をしたいのか?」→中学時代
何をしてきて、高校で何をどうしたいのか。
驚くような事を期待している訳ではありません。
中学生らしい文章で、丁寧な字で、誤字脱字なく、
正しい原稿用紙の使い方ができていれば基本はOK。
与えられた字数の9割は、書いて欲しい。
中学生くらいだと、自己アピールが苦手で、カッコ悪いとさえ
感じる嫌いがありますが、入試ではおおいに自己アピールして
下さい。夢や希望をたくさん持って入学し、実現に向けて
頑張りたい…この学校で!!という印象を与えるような内容が
ベストでしょう。採点者の心に訴えるような文章を書く
そう心掛けるだけで、内容がぐんと良くなるはずです。

2011年11月19日土曜日

合否に関する都市伝説【数学担当】

入試が現実的になり、合格に一歩でも近づきたい
という気持ちが強くなってきます。
神社にお参りに行ったり、お守り下げたり、は良しとして
靴は右足からとか、かつ丼食べるとか…
だんだん、わけのわからないことまでこだわるようになってきていませんか?

こういったことは、まあ…ある意味精神安定にも役立っているので
一概に否定できないものですが、まことしやかに語られている情報
それの真偽には気をつけなくてはいけません。

<兄弟がいる学校は合格しやすい!?>
学校によってはアリです。
公言していないところもあるので、一度聞いてみるといいでしょう。
事前に受験番号を学校に提示させておいて、考慮対象にあげておく
ということをするところもあります。

<学校見学をしておくと合格しやすい!?>
これはナシです。
当日、あるいは翌日には合否を出さなくてはいけない状況の中
学校見学をしたかどうか、チェックをするなんて…無理です。
同姓同名がいたらどうします?
「でも、直接先生とお話をして、いい感触を得たのだけれど…」
それでも、ナシです。先生個人の判断で合否は決められません。
実際、長男が中学受験の時、彼自身が
メールで英語の先生と個人的にやり取りをしていましたが、不合格でした。
英文でネイティブの先生とメールできるくらい語学力があるとアピールしたのに?
はい、不合格です。
当日のテストの出来不出来が判断材料です。

困った時の神頼み。でも自分で頑張るしかないのよ。
みんな、かつ丼食べて安心せずに、勉強はしっかりやろうね!

2011年11月16日水曜日

「日本人の感受性 その③」【国語担当】

四季の移ろいを味わって(舌で)感じる…についての考察。

四季を持つ日本では、季節ごとの気候の変化が農作物に大きく
影響を与え、四季折々の作物が食卓を彩ってきました。
これらは、「旬」のものと言われ…他の時期よりも新鮮で
美味しく食べられる時期として、喜ばれています。

また、「初物を食べると75日寿命が延びる」などと珍重され、
「まずはご先祖様から」と仏壇に供えられたりもしています。
・目に青葉 山ほととぎす 初鰹  …という俳句があります。
「青葉」「ほととぎす」「鰹」ともに夏の季語です。
季語は、時期的には「旬」とほぼ同じです。が、行事や風習に
由来する食物(ひな祭り→ひなあられ→春)も季語には
多くみられるのが特徴です。

「旬」には、医学的な根拠もあり、冬が「旬」の根菜には、
体を温めてくれる効果。春の野草には、そのほろ苦さが
冬の冷えた体に刺激を与え、夏の果物や野菜は水分補給や
体を冷やす効果、秋のきのこや魚は冬に備えての脂肪貯蓄・
病気予防の効果があるそうです。

しかし、1970年代以降、地球温暖化、冷凍技術の発達、ハウス栽培、
輸送手段の高速化などにより、食材が一年中市場に溢れ、
「旬」の時期がわかりづらくなってきています。
1960年代の私の幼少期は、「旬」で溢れていました。
春の食卓は山菜づくし、夏休みにはラジオ体操の後、裏の
畑に胡瓜や茄子・とうもろこしを採りに行かされ(田舎は
基本、自給自足!)、秋になると、隣のおじさんからいちじくや
柿をもらい、祖母がイチジクを煮たり、柿は干柿にしたりして
おやつに出してくれました。冬になると、こたつでひたすら
みかん!!「手が黄色くなる」くらい食べました。

苦い思い出もあります。私は、7月生まれなのですが、
小学校4年生の時、初めての誕生会。
都会でしたら、ケーキやオードブル…が定番でしょうが、
祖母はまさに「旬」のものを用意していました。
「どじょう鍋」(田舎では最高の贅沢品でした)。
テーブルに運ばれた途端シーンとなり、友達の小さな悲鳴。
場が完全に「引いて」いるのが、一瞬でわかりました。
「蛇じゃないよ!」というのが精一杯(逆効果?)で、会は
お開きになりました…。私はそれ以来、「どじょう」が苦手です。
もしかしたら、友達も苦手になってしまったかも知れません。
野田総理、ごめんなさい(単なる「どじょう」つながりです!)。

2011年11月12日土曜日

一年で一番忙しい時期【数学担当】

生徒さんの志望校が追加されたため、過去問題集を買いに書店へ行きました。
2店回りましたがどちらも売り切れ。
Amazonでネットショッピングしました。
先日は、別な学校が同様に売り切れで、しかも
こちらはネット販売も完売になっていたため、古書で購入しました。

時間的な余裕を持って志望校を決めてあればいいのですが
やはりそうもいかず、ギリギリになってから
「やっぱりここに行きたい」「ここもチャレンジしてみようかな」と
変動することは例年あることです。
生徒さんの志望校に合わせて、過去問検討しています。
一校あたり最低5年分、前期・後期があれば10年分
全ての問題をチェックします。
実際に自分で解いてみると、その学校が求めているものが
見えてきます。
出題傾向のデータが問題集の巻頭に出ていますが、
それだけではわからない、もっと深い部分の傾向というのでしょうか…
そのあたりは、時間をかけないとわからないです。

生徒さんが過去問をスタートさせるまえに5年分を解いておく。
しかも、生徒さん各々の志望校が違ってくるので
延べ数にすると相当な数です。
昨年は確か延べ45年分だったと思います。
今年は少し減りそうですが(昨年の貯金があるので…)
それでも40年分くらいにはなりそうです。

年末はクリスマスパーティーや忘年会など
楽しい行事も沢山あるのですが、その前にお仕事を
完了させておかなくてはいけません。

遊びとお仕事と、この時期が私にとって
一番忙しい時期なんです。

2011年11月9日水曜日

「日本人の感受性 その②」【国語担当】

四季の移ろいを「聞いて」感じる…についての考察。
・秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる
これは、万葉集の収められている藤原敏行の歌ですが、
ここに、この考察のすべてが凝縮されているような気がします。
ふと耳に入った音(聞こえた)に四季の移ろいを
感じることはありませんか?
例えば、蝉の声で「夏だなぁ~」
夕方、虫の音で「まだ暑いけど秋なんだ…」とか。
歳時記から音に関する季語を抜粋してみると、
春…蛙・うぐいす・ひばり・すずめ
夏…ほととぎす・・蝉・蠅・蚊・水鶏・夕立・雷・祭り(太鼓)
秋…ひぐらし・虫の声(音)・こほろぎ・松虫・きりぎりす・台風
冬…ふくろう・木枯らし・吹雪・咳・くしゃみ・除夜の鐘
鳥や虫の声だけではなく、天文・行事・生活音なども季語に
見られるのは興味深いですよね。
音としての季語を詠み込んだ代表的な俳句に
・古池や蛙とびこむ水の音
・閑かさや岩にしみいる蝉の声
・咳をしてもひとり      …などがあります。
また、生まれ育った環境や思い出により、「私的な季語」
とも言いましょうか…思い出される季節があるでしょう。
私は…くどいようですが、福島のド田舎で育ったので、
虫の音三昧は、いうまでもなく!
冬になると、焼き芋屋さんの「ピ~」という煙突の音。
それから逆に、雪の降り積もる夜は
とても静かで(すべての音が雪に吸い込まれるのでしょうか?)
明け方、車のチェーン音・除雪車が通る音。
夏はカランコロンと響く下駄の音。温泉街でしたので、
夏の夕方は旅館の客が、そぞろ歩く(酒を求めて?!)。
また、ちょっとした効果音にも、行事から季節を連想しますね。
この時期、鈴の音を耳にするとクリスマスって感じですし
琴の音を聞くと、お正月って感じでしょ!
音楽(歌)からも思い出とともにその季節が思い出されたり
しますね。厳密には、耳で感じる…だけではなく、同時に
目で見て、肌で感じ、鼻で感じ、舌で味わい…
脳裏に焼きついていくのかもしれませんね。

2011年11月6日日曜日

過去問結果の受けとめ方【数学担当】

11月に入り、受験生は週末になると過去問を解いているのでしょうね。
そして、自己採点した結果に一喜一憂…
いや、むしろ一憂一憂してるかもしれません。
この時期トライした過去問の結果をどう受け止めるか、それが大切です。

まず、点数にはあまりこだわらない方がいいでしょう。
おそらく30点台、苦手な教科に至っては10点台ということもあるかもしれません。
合格者最低点と見比べて、「あ~、不合格だ~」なんて
がっかりするのは早すぎます。
そんな点数だって合格している先輩沢山います。
もし、もうすでに合格最低点を上回っていたとしたら
それは、その学校は安全校です。
もうその学校の過去問挑戦は不要でしょう。
さらにワンランク上の学校を第一志望に変えてください。

点数に伸びが見られなかった場合、どこに原因があるかを見極めることが
その学校に合格するための道が開かれています。

前半の問題がほぼ得点できているものの、後半の問題で正答が得られず
点数に伸び悩みがある場合。
これは大いに見込みがあります。
入試は学校の特徴が如実にでています。
その特徴に自分がまだ合せられていないということなのです。
見直しをろくすっぽしないまま、
ノルマ的に次の過去問に挑戦するのはやめてください。
敵を知らずして戦うなかれ。
ミス問は解説を読んで理解するまで何度も解き直しをする。
ミスした単元(空間図形とか二次関数とか)の問題を日々積極的に解く。
そうした後で次の年度にチャレンジすれば、きっと点数は伸びてきます。

全体的にポロポロミスをしていて、特徴がつかめない形での点数低迷。
これはやや、やっかいです。
初回のチャレンジは、緊張しているということもあるでしょうが
数回チャレンジしても前半の問題を落としているということは
まだ基礎がぐらついているということ。
前回の「タイプ別攻略法の①短時間スイッチタイプ」の勉強に力をいれましょう。
後半の問題は、同じ傾向の単元をミスしていませんか。
その単元があなたの弱点です。
普段の勉強の時、意識してその単元の問題を解くようにしてみてください。

最後に残しておいた直近の過去問。
そこで合格最低点より20点ほど(全教科合計)上回れるようになっていたら
大丈夫!合格キップはもう手にしています!
そうなるまでに最低3回、過去問は解き直しをしておくことが大切です。

2011年11月2日水曜日

「日本人固有の感受性 その①」【国語担当】

四季の移ろいを「見て」感じる…についての、考察。

代表的な作品に清少納言の「枕草子・第一節」があります。
「枕草子」は随筆ですから、筆者が心に浮かんだことを自由に
書き綴ったものです。
四季の移ろいを「目」で感じる時、
清少納言は、「春は朝方・夏は夜・秋は夕暮れ・冬は早朝がいい」と
書いていますが、考えるに、私も同感です。

孟浩然が「春眠暁を覚えず…」と書いたように
春の朝は、ほのかに暖かく、目に映る色も淡色系のピンク(桜)
黄(山吹)・黄緑・空は水色。
夏は、そう…夜がいい。昼間は真っ青な青空に 真っ白な入道雲。
対照的に夜は真っ暗で、花火が夜空を彩る。
秋は…やはり夕暮れ。空気が澄んでいて、夕日が映える。
遠くまで見渡せて、山の稜線が美しい。
冬は早朝というのも、一興。
私は、雪国育ちですので
雪が降り積もった朝、障子をあけると
(窓は凍っていて開きません!)一面銀世界。とても美しい。

清少納言の「審美眼」には、感心しました。
そして、清少納言が「わろし」と例えている
…火桶の火も白き灰がちになりて
(火鉢の火が白い灰ばかりになって)…
ですが、私にとっては、道路の雪が融けて、
灰色になった状態。
車が通らない道では、犬の排泄物で変色している状態でしょうか。

さて、枕草子の一節を地元・福島弁で紹介致します。
「夏は夕暮れだべ!
お月さまが出でであがるいころは、言うまでもねぇげんちょない。
暗ぐなってもいいばい!
蛍がいっぺ飛んでんのはいいない。だげんちょも、
一匹・二匹ちっとばっか光ってんのもいいべしたよぉ~」

そして「わろし」…あんまり良(い)ぐねぇな~↓
…という感じでしょうか。
※福島は無音程地帯です。注意して読みましょう…。