2014年11月8日土曜日

家庭教師離れ【数学担当】

7日付朝日新聞記事「家庭教師離れが進み、個別指導にシフトしている」
を目にとめた方もいるだろう。
他人が家庭に入ることの抵抗感や大学生のなり手不足が背景だという。

本来家庭教師は、自宅に来てくれる便利さと個々に合わせた学習方式
勉強以外の相談に乗ってくれるお兄さんお姉さんの存在などが好まれる理由の一つになっていた。
それが今は、勉強をするスペース(部屋の間取りや広さ)の物理的な事情と
さらに、勉強以外のことは踏み込まれたくないという面倒見の良さを敬遠する精神的な事情が
家庭教師という方法を選択肢から外しつつある。
また、良い先生を確保しにくいというのもある。
後に述べる理由から指導者が減少していることで、いざ探そうにもどのツテを探ったらいいのか…
かといって大手の「家庭教師のトライ」などは一時間五千円から、などという法外な値段であり
短期的に入試前などにお願いするならまだしも、長期的な補習学習としてはかなりきついものがある。

一方で教える側の事情というのもある。
まず実質時給が安い。みため時給は確かに高い。
しかし、ここには家庭に伺う往復の時間は含まれておらず
事前準備をすればもっと時給が下がる。これが一日一件一時間の仕事ともなれば
拘束時間の長さに対して月額の給料はさほどでもなく、
大学生がこぞって日払いのイベントバイトに流れていくのも当然だ。
社会人教師ともなれば、死活問題で
このシステムで家族を養うというのはほぼ無理。
それ故にプロ家庭教師という肩書をつけて、一時間五千円一回二時間以上
などという値付けになってしまうのだ。

教育サイトのインターエデュなどをみると、家庭教師紹介のコーナーがあり
法外な月謝を示しているものや何か月分もまとめて支払いを求めているものがある。
一方でリーズナブルでありながらも「この人は大丈夫なのだろうか」という不安を感じさせるもの
も見受けられる。
こうした事情から、教室を構えていて支払いがクリアな個別指導塾が
とってかわられつつあるということに十分納得がいく話である。

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