…と古代ギリシャの書にもあるそうだ。
少子化には、多方面に様々な影響があるわけだが、今回は、
教育産業のひとつ(予備校)に、スポットをあて、考えてみる。
今年8月末、大手予備校の代々木ゼミナールは、今年度中に全国の27拠点を
主要都市の7拠点に集約し、利用ニーズの高い大学入試センター模試を中止。
背景には少子化による受験人口の減少、現役志向の高まりに伴う浪人生の減少があるとし、
これまでの拡大路線を修正する縮小案を発表した。
「志望校が母校になる」これは代々木ゼミナールのコーポレートコピーである。
「第一志望はゆずれない」の駿台予備校、
「すべては一人ひとりの生徒のために」の河合塾とともに三大予備校と呼ばれている。
この私も、代々木ゼミナールの卒業生であり「志望校が母校になった」ひとりである。
私が通った1980年代は、全盛期だったのかもしれない。代々木校舎だけでも、
1000人以上の学生(浪人生)が在籍していた。3浪以上の多浪君もいた!
とても明るい雰囲気で、予備校というよりは、専門学校のような感じであった。
人気講師の授業は、先着予約制だったし、当日は、席の確保に並び、
また、現役生が通う夏季講習期間は、立ち見(立ち受講?)も出た。
講師の出待ちをしている学生、講義終了後は、質問と称して講師室前に、長蛇の列。
ファンクラブなんかもあったようだ。
講師目当てに浪人しているなどというツワモノもいた!
もともと私立文系受験に強みを持つ代々木ゼミナールは、現役志向が高まる状況においては、
不利だった。その上、インターネット光回線の普及による講義の動画配信が主流になる中、この取り組みが遅れ、また、相次ぐ有名講師の流出が大きく響いたようだ。
代々木ゼミナールは、駅から近い好立地にあり、過去、校舎の有効活用を行っている。
札幌校は、狭い新校舎に移転し、旧校舎は貸会議室に、津田沼校は、マンションに。
本部校は商業施設と貸会議室に、原宿校はコインパーキングに、浜松校はデパートに。
少子化問題(人口減少社会)により、旧態依然とした学校運営が成り立ちにくくなってきている。
とはいえ、少子化の波は、今に始まったわけではない。
この代々木ゼミナールの縮小については、すでに10年前から想定していたという声も。
事業縮小の核心は、別の所にあるのでは…という意見もあるようだ。
代々木ゼミナールも一企業である。OGとしては、今後どういった方向に舵を取るのか
見守っていきたいと思っている。
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