2014年7月30日水曜日

歌は世につれ…【国語担当】

前回・前々回と1970年代のアイドルについて書いてきたが、
「歌は世につれ、世は歌につれ」っていうでしょ…。つまり
「流行歌は時代を映す鏡」ってことで、今回は歌詞の変遷についての考察である。

1945年以降、徐々に、戦後の状況の消失とともに時代特有のテーマが消えていく。
高度成長期到来により、都会調と望郷の二極化が歌詞にも影響。
田舎(ふるさと)対都会。都会に憧れながらも、ふるさとを想う歌詞が多く、
好まれていたのが特徴だ。
1960年になると、歌詞内容は一変。中心は「恋愛」だ。しかし、まだ恋愛の
主導権は、男性が握っている。そのためか、失恋による傷心が歌われることはない。
淡い喪失感だ。そして、内容的には「純愛」だ。歌詞の中にいい感じで
「カタカナ!」ちりばめられているのが特徴。
1970年代にはいると、「初体験」という言葉が頻出。処女性や純潔には関心がない。
かつて一緒に暮らした(同棲)男女の別れをテーマにしたものが多い
好んで使われた言葉は…横浜・女・手紙・別れ・花嫁・涙・泣く。
歌いまくってわかったが、恋愛に関しては「ストレート」だ。「操」とか
「あなたにあげる」とか気恥ずかしくなるようなフレーズを堂々と使用している。
1980年代の歌詞は、一言で言えば「現代的」。「誘う」「別れ」という言葉が増え
「会う」「会える」「出逢う」が減る。恋とか愛とかに固執しなくなる。
歌詞にカタカナ・英語のフレーズが多く。もう「北国」は出てこない。
1990年代に入ると、内容的にメッセージ性の強い歌詞が多くなる。
「プライド」という言葉が好まれる。英語で韻を踏むのも流行。
2000年代の歌詞は、造語が多い。タイトルは、極めてシンプル(花・桜・光…etc)。
もしくは、意味不明に長い。地名は出てこない(北国も銀座も横浜も!)。
英語以外の外国語も好んで使われている。「奇跡」「扉」「桜」「翼」に掛けた言葉、
例えば、扉は「開く」、桜は「舞散る」。
これを使うことにより多くの人が感動する歌詞が出来上がるらしい。
 
そんなことを考えながら、カラオケに行くと、なかなか「深~い」時間を
過ごせること間違いなし!?

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