1か月ほど前の土曜日早朝、近所の道端で懐かしい光景を見かけた。
魚の行商がいたのだ。
車の左右をオープンにした作りで、お客さんは周りから商品を見ることができる。
車の周りを人が囲んでおり、詳細が分からなかったが、とにかく気になった。
私が子供の頃、実家の前に同じように魚の行商の車が毎週やって来た。
(都はるみの「好きになった人」を流してやってくる)
私の田舎は山に囲まれ、海から離れていたので
あまり新鮮な魚が手に入らない地域だった。
こうしてやって来た行商も、母に言わせればイマイチだったようだが
それでも時々購入していたようだ。
私自身はずっと以前、海外に暮らしていた時
やはり魚の行商のおじさんが家の前に来ていた。
お刺身や生いくら、時には海鞘(ほや)なんかも積んできていた。
日本のお菓子も持ってきていて、子供たちが運動会の前日などは
おじさんが「がんばれよ」とマーブルチョコなんかをくれたりしたっけ。
やや高めであったかもしれないが、お刺身はここでしか買えないから
結構重宝していた。
話は戻り、先週の土曜日やはり早めに外出した夫から「魚屋がいるぞ!」というメール。
パジャマを脱ぎ捨て、ノーメイクで飛び出した私。
すでにお客さんは集まっていた。
荷台には高さ10センチほどの木箱が積み重ねられ、その中に
刺身や切り身や魚卵など、数えきれないほどの魚が入れられていた。
そのわきには発泡スチロールの箱に、氷と一緒にサバやヒラメ、鯛などなど。
どれも活きがいい。お客のおば様たちは、惜しげもなくお札をきっている。
私もサバとめひかりとボラ肝を購入した。
夕飯メニューは、サバ塩焼き、めひかりから揚げ、ボラ肝煮つけだ。
そして純米酒を一杯、サイコー!
朝の8時から8時30分までの30分しか滞在しないというお店。
早起きした日にまた買いに行きたい。
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