教育の現場は、非行・校内暴力の激化に陥っていた。
「詰め込み」し過ぎて「落ちこぼれ」という言葉も生まれた。
特に中学校は荒れた。
(この反省から、「ゆとり教育」へと向かうのである。)
ド田舎にも、「荒れる」兆しはあった。
が、まだまだ「平和」でもあった。
我らが、女子校にO先生という、おそらく20代後半の男性。
中肉中背。猫背で、ぶ厚い眼鏡をかけ、暗い感じ。そして、何よりも残念だったのは、若さに反した
ハゲ具合だった。9:1くらいに薄い毛を分けていたが、
授業中、熱が入ると、少ない9の固まりが垂れ下がってきて、
悲壮感漂う、落ち武者幽霊…風になった。
その風貌から、女子高生の好奇の対象となった。
担当は漢文だった。授業中、「鋤(スキ)」という漢字を
「クワ」と読み、ある生徒に「先生、スキです!」と大声で
訂正され、それを、告白と勘違いしたのか、
ハゲ上がった頭までまっ赤になるという事件勃発。
(のちに「鋤です事件」と名付けられる)
以来、私たちの恰好の標的となった。
漢文の時間には、何をしてやろうかと皆で、企んだ
時間を決めて、一斉に机を動かし、「地震!」と騒ぐ。
当時、「スカートは、ひざ下10センチ」が基本だった。
そのスカートを、ひざ上10センチまでたくしあげておく…等々。
「セクハラ」も「モラハラ」も「パワハラ」もなかった時代。
2010年であれば、「学校裏サイト」などでもたたかれ、
結果、ストレス系の心の病を抱えることにも?!
しかし、1970年代の先生は、ある意味強かった。何をされても
動じることなく、淡々と授業を行い、1年後、他校へ異動となった。
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