2013年11月6日水曜日

平和…【国語担当】

私たちが、そのような愛称で呼び合っていた1970年代。
教育の現場は、非行・校内暴力の激化に陥っていた。
「詰め込み」し過ぎて「落ちこぼれ」という言葉も生まれた。
特に中学校は荒れた。
(この反省から、「ゆとり教育」へと向かうのである。)
ド田舎にも、「荒れる」兆しはあった。
が、まだまだ「平和」でもあった。

我らが、女子校にO先生という、おそらく20代後半の男性。
中肉中背。猫背で、ぶ厚い眼鏡をかけ、暗い感じ。
そして、何よりも残念だったのは、若さに反した
ハゲ具合だった。91くらいに薄い毛を分けていたが、
授業中、熱が入ると、少ない9の固まりが垂れ下がってきて、
悲壮感漂う、落ち武者幽霊…風になった。
その風貌から、女子高生の好奇の対象となった。
担当は漢文だった。授業中、「鋤(スキ)」という漢字を
「クワ」と読み、ある生徒に「先生、スキです!」と大声で
訂正され、それを、告白と勘違いしたのか、
ハゲ上がった頭までまっ赤になるという事件勃発。
(のちに「鋤です事件」と名付けられる)
以来、私たちの恰好の標的となった。
漢文の時間には、何をしてやろうかと皆で、企んだ
時間を決めて、一斉に机を動かし、「地震!」と騒ぐ。
当時、「スカートは、ひざ下10センチ」が基本だった。
そのスカートを、ひざ上10センチまでたくしあげておく…等々。
 
「セクハラ」も「モラハラ」も「パワハラ」もなかった時代。
2010年であれば、「学校裏サイト」などでもたたかれ、
結果、ストレス系の心の病を抱えることにも?!
しかし、1970年代の先生は、ある意味強かった。何をされても
動じることなく、淡々と授業を行い、1年後、他校へ異動となった。

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