2012年9月12日水曜日

アイデンティティーの模索①【国語担当】


「自分」の幼い頃の記憶…それは、かなり断片的だが、
いつも人の後ろの方にいた。引っ込み思案。
色黒でやせっぽちで、かわくない。野菜に例えると「ごぼう」。
活発ではあったが、ひっそり…「活発」。
何かに登ったりぶら下がったりしているのが好きで
みかねた(?)祖父が鉄棒を買ってくれた。いつも家の
裏にある鉄棒にぶら下がり、(一人で)ぐるぐる回っていた。
隣に住む洋装店のA子ちゃんは、「魔法使いサリー」ちゃん
みたいなショートカットの可愛い女の子。みんなの
人気者で、絵も上手、成績優秀(オール5)・運動神経抜群。
いつも洒落た手作りのワンピースを着ていた。
野菜に例えれば…そう「トマト」!
小学校4年生の時、突然A子ちゃんが転校。
それが私の転機だった…A子ちゃんみたいになりたい!
勉強も運動も頑張る。係の仕事も進んでする。
目立ちたがり屋になった。長と名のつくものには、立候補し、
スポーツの大会があれば、代表に選ばれるよう努力した。
家庭学習競争(当時、先生が競争意識を煽るため、棒グラフで
表していた…今でいう営業成績表みたいなもの?!)も全教科
トップを目指した。突然『出る杭』となったのだ。
「ごぼう」が「きゅうり」くらいにまでなっちゃったようなもの!
で…高校でA子ちゃんに再会。「トマト」は「パプリカ」みたいに
なっていた。校則で禁止されていたパーマをかけ、スカートは
長め(当時は丈が長いほど…ワル)。学生カバンはぺちゃんこ
(ぺちゃんこであるほど…ワル!)。遅刻・エスケープはしょっちゅうで、
その自由奔放ぶりに衝撃を受けた。A子ちゃんは「高校入るまでに
やりつくしたから、もういいの!好きなように、自由に
生きるって決めたの!」って長いスカートをひるがえし、
「これからデートなんだ!バイバイ!」…。
私は何者なんだろう?!…と思った瞬間。

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