長い間食べ物の好き嫌いが多かった。
食べれるものと言ったら、ハンバーグとスパゲッティとグラタン。
私も福島の田舎(しかも山奥)育ちだから、魚全般は全くダメ。
そもそも、活きのいい魚なんて手に入らなかったから、どれを食べても生臭くて
好きになんてなれない。
肉もひき肉以外は口にしなかった。
学校給食の安い肉で作られたメニューがさらに肉嫌いを助長した。
野菜は豊富にあったけれど、田舎の調理方法、ゆでる・炒める・漬物にするくらいだから
子供にとっては辛い献立となる。
国ちゃんと同じく、内臓系のものも全くダメ。というより食べたことがなかったから
好きも嫌いもない。ただ、印象できらっていただけだと思う。
夫と知り合ってから、食の許容範囲が爆発的に広がった。
なんでもムシャムシャ美味しそうに食べる彼につられて、ちょっと一口、
そこで美味しさを知った。
それでも40代まで嫌いだった椎茸は、お気に入りの中華料理店で出されたその味の
美味しさに驚き、それ以来大好きになった。
海外で暮らしていた時も、恐れず現地の食べ物を積極的に取っていたから
食事のストレスは感じなかった。
(なにしろ日本食については、最悪なものしか手に入らないので
そこに固執してしまう人は見ていて辛さそうだった)
今でも、どの国に行っても食生活で困らない自信だけはある。
現在避けている食材は、鶏肉。どうもあの鳥クサさが苦手。
何でも食べるのに鳥が食べられないというのは、非常に不便である。
安価で扱いやすい食材のため、外食メニューには必ず登場している。
それでも自分で排除できる場合はまだよい。
私にとって一番の苦難は、お正月のお雑煮である。
義母が作るお雑煮には、これでもかというほど鶏肉が入っている。
だから、器によそうタイミングを窺って必ず私がおたまを持つ。
自分の器には決して肉入れない。しかし、餅にくっついちゃうんだよ。
今一番嫌いなもの…それは田舎のお雑煮かも…
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