「うなぎ」を食べる習慣がある。
今では「土用の丑の日」は、ちょっとした
「うなぎ(を食べる)お祭り」…みたいになっている。
「うなぎ」はいつ頃から食されていたのだろうか。
徳川家康が江戸を開拓した際、多くの泥炭湿地ができ、
そこに「うなぎ」が棲みつくようになり、労働者の食べ物と
なったようだ。しばらくして、濃口醤油が開発され、「うなぎ」を
タレで味付けして食べるようになった。
蕎麦ほど徹底した美学はないものの、「うなぎ屋でせかすのは野暮」
(注文があってから、ひとつひとつ裂いて焼くため、時間が
かかるから)…蒲焼がでるまでは、新香で酒を呑む…江戸っ子に
とっては、一家言ある食べ物であったのだ。
日本人は「うなぎ」が大好きである。
世界の「うなぎ」の半分を日本人が消費しているほど。
しかも、大都市・高所得者・高齢であればあるほど、
多く消費されているそうな…。
私の田舎は、山間の小さな町であるが、なぜか一軒だけ
「うなぎ屋」があった(現在は廃業…)。土用の丑の日には、うな重の出前を注文し、皆でうな重を食べた。
今ほど高級品ではなかった時代。
子供心にも「美味しい」と思った。
「どじょう鍋」の見た目とは違い(形が違うからか?)、
目の前にあるうな重と、生きた「うなぎ」の姿が容易に結びつかず
食が進んだ! (丸焼きだったら、キツかったかも…)
今や、国産の天然うなぎは絶滅危惧種に指定されている。
養殖ものも、消費量には追いつかず、高値の一途。
安価な中国産で妥協するか?!
庶民の身分ではあるが、年に一度の「お祭り!」と、
今年も、清水の舞台から飛び降りた私である。
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