2013年7月24日水曜日

土用の丑の日【国語担当】

日本では、土用の丑の日に暑い夏を乗り切る栄養をつける為に
「うなぎ」を食べる習慣がある。
今では「土用の丑の日」は、ちょっとした
「うなぎ(を食べる)お祭り」…みたいになっている。
「うなぎ」はいつ頃から食されていたのだろうか。
徳川家康が江戸を開拓した際、多くの泥炭湿地ができ、
そこに「うなぎ」が棲みつくようになり、労働者の食べ物と
なったようだ。しばらくして、濃口醤油が開発され、「うなぎ」を
タレで味付けして食べるようになった。
蕎麦ほど徹底した美学はないものの、「うなぎ屋でせかすのは野暮」
(注文があってから、ひとつひとつ裂いて焼くため、時間が
かかるから)…蒲焼がでるまでは、新香で酒を呑む…江戸っ子に
とっては、一家言ある食べ物であったのだ。
日本人は「うなぎ」が大好きである。
世界の「うなぎ」の半分を日本人が消費しているほど。
しかも、大都市・高所得者・高齢であればあるほど、
多く消費されているそうな…。

私の田舎は、山間の小さな町であるが、なぜか一軒だけ
「うなぎ屋」があった(現在は廃業…)。
土用の丑の日には、うな重の出前を注文し、皆でうな重を食べた。
今ほど高級品ではなかった時代。
子供心にも「美味しい」と思った。
「どじょう鍋」の見た目とは違い(形が違うからか?)、
目の前にあるうな重と、生きた「うなぎ」の姿が容易に結びつかず
食が進んだ! (丸焼きだったら、キツかったかも…)
今や、国産の天然うなぎは絶滅危惧種に指定されている。
養殖ものも、消費量には追いつかず、高値の一途。
安価な中国産で妥協するか?!
庶民の身分ではあるが、年に一度の「お祭り!」と、
今年も、清水の舞台から飛び降りた私である。

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