2013年6月26日水曜日

検討する【国語担当】

数ちゃんが、提起してくれた話題について。
19791989)国公立大学の入学志願者を対象とした
大学共通第一次学力試験を実施。
入試問題において奇問・難問や重箱の隅をつつくような問題をなくし、
一定の学力基準を測ることを目的として導入された。
いわゆる「共通一次」ってやつだ。
しかし、こういった問題を完全に排除できず、1990年から
大学入試センター試験に変更し、私大も試験成績を利用できるように
するなど、試験自体を流動性のあるものに改めた。
これが、今どきの学生が「センター」と呼ぶものだ。
安倍首相の教育改革に関する発言が発端となり、
大学入試改革に向けた議論が始まった。
狙いは「教育の質を高め、グローバルな人材を育てる」こと。
高校在学中に複数回挑戦できる「到達度テスト」の導入を
検討していこうではないか…という話だ。背景として、
①センター試験は一発勝負でふるい落とされる構図という見方。
②マークシート方式への批判。
③少子化の進展でAO(学力試験を課さない)入試や推薦入試が広がる
→入試形態の多様性で十分な学力がなくとも大学に入れる(弊害)。
④基礎学力を測るはずが、原則として5教科を課す方式で
結果「大学の序列化」を招いたと批判…などが挙げられている。
「到達度テスト」のメリットは、(大学側)年1回のセンター試験にくらべ、
受験生の学力を正確に把握できる。
(受験生側)雪による交通機関の乱れの不安解消。次の機会に取り戻せる
という希望(本当の実力を判定してもらえる)。
しかし、導入に関して危惧する声の方が多い。高2で受けられるなら、
受験準備は高1から始まる→受験戦争の煽りにつながる。
中高一貫校が断然有利→人気高まる→高校の形骸化。
高校の在り方が大きく変わるのは必須。
高校の年中行事の大幅見直しや、到達度テストの勉強に追われ部活動などの
学業以外の活動がおろそかになるという懸念。もちろん、教師への負担も大。
そして、高校入試への導入も、という声。浪人生の問題。大検の問題。
問題は山積みだ。学歴社会は厳然として在り、それが受験戦争に拍車をかけている
という事実。教育改革の本意を常に核に据え、
「センター試験の廃止だけで全ては解決しない」ことを踏まえ、
熟考することが肝要かと思われる。
※「検討」…よく調べて良いか悪いかを考えること。
しかし、日本では「考えるだけ」という逃げ言葉として使われる。

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