2011年9月21日水曜日

「日本の文化③…童謡」【国語担当】

今まで、日本の文化について、固い話をしてきましたが、
文化=生活。で、今回は「童謡」について。

私は、高度成長期と言われる、1970年代、福島の
ド(これ、重要!)田舎の小学生でした。
小学校では、毎朝「今月の歌」を歌うのが日課でした。
今でも、耳に残っていて懐かしく思い出される歌が
5月になると決まって歌った「夏は来ぬ」です。

1960年代生まれの皆さま…さあ、歌いましょう♪
『①卯の花の匂う 垣根に ほととぎす 早も来鳴きて
 忍び音もらす 夏は来ぬ
②五月雨の 注ぐ山田に 早乙女が 裳裾濡らして
玉苗植うる 夏は来ぬ
③橘の薫る 軒端(のきば)の 窓近く 蛍飛び交い
おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ
 ④⑤略』

作詞は、国文学者であり歌人でもある、佐々木信綱氏。
当時は、国が識者を動員して、国の将来を担う子どもたちの
ために歌を創っていたのだそうです。
「この夏の風景を見てごらん、生きとし生けるものすべてが
溌剌と輝いている。この美しさが日本だ。この美しさを
日本人は万葉の昔から大切にし、文化としてきた。
夏の風物から美を教えてもらい、その恩返しに美を讃えてきた…
歌に歌ったり、絵に描いたり、詩に書いたりして…。
その伝統を、文化をしっかり受け継ぎ、後世に伝えていかなければ
ならない。それが、君たちの使命だ。だから怠ってはいけない。
怠け心が起きそうになったら、農家の人たちの苦労や昔の
人たちの努力を思い出して、反省しなさいよ」…って意図だって
知ってました?深い…ものすごく深かった…。
私は「卯の花の匂う垣根に ほととぎす早起き鳴きて
   忍びて漏らす 夏は来ぬ」と大声で歌っておりました。
(私解釈:卯の花の匂いがする庭の垣根に、早起きのほととぎすが
    やってきて、そっとお漏らしをする夏が来たよ!)
佐々木様…浅はか過ぎました。ごめんなさい(ペコリ…)
しかも「夏は来ぬ」は文語で、文法的にもかなり深い…
(入試問題で何度か見たことがあります!)
…深過ぎました…。

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