ダイエットだったり、自己啓発の何かだったり。その中で
毎年欠かさず入っているのが、読書100冊。
これまではなかなかクリアできなかったが、今年はついに目標達成!
多分人生初だと思う。つまんない本は軽~く読み飛ばして1冊にカウントする
なんていう、ちょっとセコイ技を使ったりしたんだけど…。
その中でよかったものをいくつかご紹介。
①犬が星見た(武田百合子 中公文庫)
話は昭和40年代のロシア旅行記。やたら食べて飲んでいる。さして楽しそうでもない
博物館を見たり、町を歩いたり…ただそれだけ。単調で大きな事件もない。なのに
最後に進むにつれ、それぞれの人柄が際立ってきて、読んでいるこちらまで
彼らが大好きになる。そして、最後にあとがきを読んで涙が出てしまう不思議な本。
②空の拳(角田光代 東京経済新聞出版社)
出版社勤務の文芸志望主人公が、意に反してスポーツ部門に配属される。
まったく未経験のボクシング担当にされ、なりゆきでボクシングジムに
入ることになるが、そこで見る事務所の諸事情やチャンピオンの本当の姿が
描かれている。同時進行されている試合の行方も気になり、
最後まで一気に読みたくなる一冊。
③舟を編む(三浦しをん 光文社)宮崎あおいと松田龍平出演の映画で有名になったので、知っている人も多いかも。
辞書作りのお話。本で読むと、もう少し細やかなところも読み取れて面白い。
④蝉しぐれ(藤沢周平 文春文庫)
1980年代に書かれた時代小説。主人公が藩の上下関係の中でもがいて成長していく
姿が描かれている。これまでも何度もドラマや映画になっている。
⑤百年法(山田宗樹 角川書店)
人間が不老不死になり、人口増加の問題が発生。人は100年たったら死ななければ
ならないという法律を作ることに…。若い人向けの小説だけれど、私たち世代が読んでも
結構ハマる。
⑥楽園のカンヴァス(原田マハ 新潮社)
アメリカN.YのMoMaが所蔵する素朴派巨匠アンリ・ルソーの大作<<夢>>。
この名作とほ ぼ同じ構図・タッチの作品が存在するという設定で進められる
ミステリー小説。実際にある絵画をベースとして作られるストーリーと、
小説の中でもう一冊のストーリーを読むという構造に引き込まれる。
また来年も100冊目標に頑張ろう。年末になったらまたご紹介できるといいな。
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