2015年10月17日土曜日

勉強時間をどう作り出すか

中学受験の算数のクラスを持つようになってから、宿題の取り組み方の個人差や
学年の違いについて気が付いた。
まず中学受験をする小学生は親が管理しているから、これでもか!と宿題を出してもこなしてくる。
やり方のレベルの差はあるが、まったく宿題をやってこないという生徒はいない。
毎回よくやってきた生徒のノートをみんなの前で紹介するようになってから
特に競って勉強するようになってきている。
素直というか単純というか、まあ可愛いところである。
中学生の場合、大抵の生徒がさぼってやってこない。
前日や来る直前にやっつけ仕事で「とりあえず書いてきました~」というのはいい方で
「やってきませんでした」という生徒の多いこと多いこと。
そんなんで大丈夫なのかい?とこちらが焦ってしまう。
高校生になるとまた勉強をするようになる。
こちらは赤点という怖いしっぺ返しがあるからなのだけれど
やらないとヤバい、という心からの気持ちが起きてきて本当によく勉強するようになる。
同じ生徒を長い間見ていると、この学年の違いで
以前は全然勉強しなかったのに今はきちんとやっていて、成績もそれに伴って
上昇してくるということがよくみられる。
一番勉強をしない中学生の時期にやらないからといって
一生この子は勉強しない子なのかというとそんなことはなくて
うまく導いてあげれば取り返しがつくことも多い。

個人の差として同じ宿題を出していても、それをこなせる人とそうでない人の差がある。
一番の要因は学力の差で、理解度が高いほど処理スピードは上がるから当然のことである。
しかしそれ以外にも集中力の差というのが大きく影響してくる。
スッと勉強に入れる人とダラダラとしてしまう人、これによって時間のかかり方がかわってくる。
後者は例えば、板書を写させたりするときにも明確に表れる。
多数の人がもう半分以上書いているのに、まだノートすら開いていなかったり
遅い人を待つために雑談などをしているとその話に乗っかってきて、手はお留守。
「おいおい、お前のためにこの時間をつくているのだよ」と言いたい。
ぼんやりしていないで、日ごろから自分の問題として今何をしなくてはいけないのか
レスポンスの良さを身に着けたい。
また集中力というのは作るもので、待っていても決して現れない。
自分が集中力をたかめるなんらかのステップを習慣化し、そのステップを経たら
スイッチが入るというようなものを持つとよい。
例えば小中学生なら、まず計算練習から入る。あるいは小テストをする。
毎回そのパターンを繰り返していると、脳が次は勉強というスイッチを入れてくれる。
ラグビーの五郎丸が手を合わせる変なポーズ、あれも集中力を高める一つの儀式だ。
同様に野球のイチローのバットをグルグルと回して袖を上げるあのポーズも。
これをすれば勉強に入る儀式…それをみつけられるといい。


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